<膝痛 80代女性(人工股関節に置換された方)>

 

右股関節を人工関節に置換されて半年、膝が痛くなって座ったり、横になってから立ち上がると痛みが出るとのこと。

歩き方はちょこちょこと足を運び、半歩ずつ進む感じでした。

 

半年前に転倒してしまったそうですが、40年ほど前に車を運転中に追突され怪我をして以来、

半年前の転倒まで大きな怪我や病気はなかったというくらい健康だったとのこと。

見た目は20才は若くみえ、実際年齢を確認しないとわからないほどで、身体つきもしっかりとした筋肉と骨格をされていました。

 

足を揃えて立ってもらうと、明らかに右膝が外を向いていました。

 

背中を確認すると、起立筋と臀筋に緊張があり、首肩の可動範囲が物凄く狭くなっており、首肩を動かすと膝や腰が痛むとのことで、ご本人は可動範囲については気づいていませんでした。

 

この首肩の動きは腰部の影響と考え、膝の向きに着目すると股関節から膝までが外(外旋)に向き、膝から下はまっすぐになっている為、膝を中心に捻れた感じでした。

 

通常ならば股関節の可動範囲を広げて膝の捻れを取って行きますが、人工関節に置換されているので股関節には触れずに施術することにしました。

 

 

足を上げられない(腿を引き上げられない)、背部の筋肉が緊張している(背中の緊張は腹部の硬さが引き起こす事が多いです)ことから、腸腰筋の柔軟性を疑い、

腸腰筋が絡むディープフロントラインを緩め、背部のスーパーフィシャルバックラインの仙結節靭帯を中心に背部筋を緩め、

仙腸関節に詰まりがありましたので関節を広げ骨盤の調整を行うと、背中の筋肉が緩み姿勢が良くなり、膝の捻れも取れて足を上げて歩けるようになり、お帰りになられました。

 

2018年2月