健康法について、テレビ・雑誌などで、食事法、体操、体のほぐし方など、いろんな方法を目にします。
身体均整法の創始者の亀井先生の古い文章なのですが、
健康法について書かれた文章をふと目にしたのでご紹介します。
要点としては、
①習慣的におこなっていては体は癖になる、癖になるとより多くが必要になってくる。生理現象も攪乱する。
②生まれつき、また職業などによって適応性もことなるのて、みんなに同じように効くものはない。
もっと長い文章なのですが、少しだけ抜粋しました。
~~~抜粋~~~
機関紙復刻版 『健康法について』
体の働きがノーマルに行われていて、心身のあることを意識しないような一種の快さが続くことが健康状態であるようである。
この下には体の調和要求が素直に受け入れられている生理作用と、外界の変動、刺激に巧みに適応していく体の働きがある。
このことを置き去りにした健康法は害あって益なしと申せよう。
ゆえに、体それ自体のもっている力を全面的に発揮さす以外に根本的な健康法はない。
どうしたら体の力を全面的に発揮できるかといえば、それは体の使い方による。
体の使い方を考えないで、手段、方法を増加したところで体は健康にはならない。
ではどういう行為が必要か、それは自身の力で生きていくという決心で行為することが第一である。
健康法を転用しただけでは人間は丈夫にならない。体を強くするにはハズミになる生活行為が必要なのである。
大体健康法なるものは、身体の適用性を利用する方法なのだが、それはこれから述べることを考慮したうえでしなければ効果はあがらない。
人間の体は同一なことが繰り返されると、その方法に対する反応を忘れてしまうようになる。
人体の生理現象にはこうした傾向がたいへん強く、その働きは習慣性に陥りやすい。
だから健康法即健康というわけのものではない。異常のない体への健康法の反復は体に習慣をあたえる結果になり、耐用性を高くし、ひいては生理現象を攪乱し、健康法量度を増加せねば体が保てなくなる。
人体の反応現象は訓練と緊張とで鋭敏になり、習慣的な方法に対しては鈍麻するという生理傾向があるからである。
また人体の適応性は各個人によって違ってくる。
皆体の傾向が違っているののだから適応性を考慮しない健康法で万人が丈夫になると思うことは間違っている。
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健康なときに健康法は必要ない(あまり完全に健康な人も少ないとは思いますが)。
必要な時に、必要なものを、必要なだけ、行うのが大事です。
習慣的に何かしらの健康法を行っている人は多いのではないでしょうか。
いつも同じことを同じようには行わず、毎日違うことをする、違う場所に座ってみたり、伸びる運動がすきなら、たまには縮む運動してみたり、
そういったことを少し心がけてみてはいかがでしょうか。